掃きだめで深呼吸

名古屋でタクシードライバーやってる貧乏男の日常

undertaleの“LOVE”って深いよね

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◆ ゲームに対する興味を失った悲しさ

 

昔はテレビゲームが大好きでした。

ファミコンから始まり、スーファミ、プレステと、青春時代をゲームとともに過ごしたといっても過言ではありません。

新しいゲームを買った時のあの興奮は忘れられないですね。

 

しかし現在、僕はそろそろ40代に突入します。

新しいゲームを買ってもかつての興奮はなくなってしまいました。

さみしいものです。

なんか、ゲームをするのが「めんどくさい」。

ゲームの質が落ちたわけではない。

むしろ、ファミコン時代と比較したら神のごとき完成度のゲームがごろごろあります。

でも、プレイしていて楽しめなくなってしまいました。

大好きだったものに対する興味を失ってしまう。

こんなに悲しいことってあるのでしょうか。

 

 

 

◆ しかし、undertaleは別格だった!!

 

でも、そんな燃えカスのような僕をまた再び熱くさせてくれるゲームがありました。

 

undertale です。

 

一応説明しておくと、ファミコンドラクエみたいなRPGです。

 

主人公はある日、地底世界に迷い込み、地上世界に行くために、いろいろがんばるというストーリー。

地底世界にはモンスターが歩き回っていて、主人公に襲い掛かってきます。

 

ここで重要なのが、「戦って殺す」以外の選択肢が常に用意されているということです。

説得したり・・・。

誉めまくったり・・・。

時には誘惑したり・・・。

とにかく、モンスターたちとコミュニケーションをとることにより、殺さずにやり過ごすことができるというわけです。

 

なので、プレイヤーによってはモンスターを一匹も殺さずにクリアしたり、あるいは殺しまくったりとプレイスタイルに大きな差が出てきます。

 

まあ、殺した方が楽なので、最初はたいてい殺しまくるんですが。

 

なぜかというと、殺せばEXP(経験値)が手に入り、LOVE(レベルのようなもの)が上昇するからです。

 

ドラクエと同じです。

殺せば殺すほど、LOVEが上がり、主人公が強くなり、ゲームが簡単になっていく。

 

さて、この「EXP」と「LOVE」。

ふつうはみんなこう考えると思います。

 

EXP = experience(経験)

LOVE = love(愛)

 

でも、実はそうではないってことが、ラスト直前で明かされます。

一応、ここから先はネタバレです。

 

 

 

◆ LOVEとは何か

 

ラスト直前で、ある人物がEXPとLOVEの正体を明かします。

それを引用してみます。

 

EXPとはなんだ?

とある略語だ。

EXPとは「execution points」という意味。

(ececutionとは直訳で「処刑」)

お前が他社に与えてきた痛みを数値化したものだ。

お前が誰かを殺せば、お前のEXPは増す。

お前が十分にEXPを得たとき、お前のLOVEは増す。

LOVEもまた、ある略語だ。

LOVEは「level of violence」という意味。

他社を傷つける能力を計測したものだ。

お前が殺せば殺すほど、お前はより簡単にお前自身を遠ざけられるようになる。

お前がお前を遠ざけるほど、お前はより傷つきにくくなる。

お前はより簡単にお前自身に他者を傷つけさせることができるようになる。

 

これを見たとき、僕は思わずうなってしまいました。

他者を傷つければ傷つけるほど、「暴力」に対して鈍感になっていく。

鈍感になればなるほど、他者を傷つけることに対して抵抗感がなくなります。

容易に他人を傷つけられるようになる。

攻撃力が上がる。

 

僕は、過去のパワハラ上司のことを思い出しました。

他人を傷つけるようなことを平気で言える人。

他者の心をえぐるようなことをずけずけと言える人。

彼はEXPをたくさんためて、LOVEを上げてきたんでしょう。

 

僕はどうだろう。

他人を攻撃するのは苦手です。

内気でビビりってのももちろんある。

でも、やっぱり「同情心」が働いてしまう。

 

いい人ぶっているわけではありません。

当然、人を憎いと思うことはたくさんあるし、嫉妬とか醜い感情に縛られて生きている。

 

それでも、やっぱり人に対して暴言を吐いたりする時、自分自身、すごく傷ついてしまうと思います。

 

実は昔、仕事ですごく追い詰められていた時、同僚に暴言を吐いたことがありました。

 

もう10年近く前の話です。

 

でも、今でも「ああ、あんなこと言うんじゃなかった」と後悔します。

 

僕はLOVEが低いんでしょう。

 

だから、弱い。

 

とても弱い。

 

でもundertaleをプレイして、「弱いままでもいいんだよ」と誰かに言われたような気がしました。